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感想文/展覧会展覧会:『山口晃 展』 | 07.09.19 (水)

練馬区立美術館『山口晃 展 今度は武者絵だ!』

http://www.city.nerima.tokyo.jp/museum/index.html

a-yamaguchi.jpg

もう終わってしまった展覧会の感想を書いても意味は薄いように思えますが、 せっかく見に行ったので。

閉館 30 分前に到着したので、あまりじっくり鑑賞できなかったです(道に迷った自分が悪い)

入場して最初に出迎える作品が〝高校時代の教科書に描いたラクガキ〟。

先日の『アートで候 会田誠・山口晃 展』(»感想)でも、 入場してすぐの作品が予備校(?)で描いたと思われる石膏デッサン(アリエス・木炭)で脱力しましたが、やっぱこれ狙ってやってるんですね。

来場者の緊張をほぐす丿貫《へちかん》メソッドでしょうか。

まぁ、そんなこんなで見たことのある作品や初めて見る作品を楽しみつつ展示室1の新作武者絵『無残ノ介』へ。

……マンガじゃないですか。これ。

案内パンフには『カンヴァス・パネル等 52 点組』とあって、マンガであることに触れてないですけど、コマが割ってあってフキダシも擬音も効果線もある、純然たるマンガ。

あー、しまったな。マンガとなると、自分がマンガ家である以上、好き嫌い以外のことを言わなきゃならないような気がする。

だからノーコメント。

尻尾を巻いて全速力で回避だ!

美術館でマンガを展示するということ

作品に関する言及を避けて、美術館でマンガを展示するということについてちょっと述べてみたいので書きます。

マンガ家が、原画や複製画の展覧会ではなく展覧会のための新作描き下ろし・展覧会でしか読めないマンガを描いてでチケット収入を得てもいいんじゃないか?と前から考えていたんですよ。

P2P が、益になるか害になるかは予断を許さない状況ですが、 仮に正規に作品を買う人より不正コピーで入手する人の方が大勢を占めるようになれば、 原稿料と印税しか収入のアテが無いマンガ家は死活問題なわけです。

だから、挿絵を描くのもいいしミュージシャンのライブに相当するような、展覧会によるチケット収入+原画の直販という道を模索してリスク分散はしておくべきなんじゃないかと思うのです。

で、美術館でのマンガの展示のサンプルとして、本展を興味深く拝見したんですけど……難しいですね。

多くの美術展において、観客は作品を順番どおりに見るわけじゃないんですよね。

見ようと思った作品の前に人だかりができてるときは、先に別の作品を見ながら人だかりが去るのを待ったりするわけです。

ところが、マンガには時系列があるから、 順番どおりに読まないと面白くない。 順番どおりに読んでも、途中途中に〝前の人が移動するの待ち〟があると、テンポが悪くてやっぱり面白くない。

これをなんとか解決しないと、美術館や画廊でマンガを楽しんでもらうのは難しいだろうな、と感じました。

かといって、超人気展覧会のように、誘導員が立ち止まらないようにせっついて見せるわけにもいかないですしね……。自分のペースで読めるのがマンガの良い所なのですから。

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