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感想文/雑誌『少年シリウス』感想 | 05.06.12 (日)

『少年シリウス』2005年7月号 感想

『少年シリウス』2005年7月号
ウェブサイト:http://www.sirius.kodansha.co.jp
出版:講談社
価格:特別定価500円
せっかくタダで貰ったことだし

sirius050700.jpg (C)加藤和恵/講談社
シリウスの編集さんからタダで貰ったんで、 お礼代わりにシリウス宣伝も兼ねて感想文を。 内容は超甘口批評ですが、なんとか世渡りしていきたい。敵を作りたくない、 という私の立場を推し量って、大目に見ていただければ幸いです。 以下、敬称略で書きます。よろしく。

小川彌生、山口譲司、ふくやまけいこ といったベテランをおさえて、 新人に表紙をまかせ巻頭も与えるというプッシュぶり。
「シリウス発の看板を作るんや!新しい時代を築いたる~!」
という、編集部の気概を感じるし、その意気や良し!と思います。かっこいいです。 たぶん、販売効果は落ちてると思いますが

でも、間違ってないと思うんですよ。マガジンZからイケてる連載を移籍させるとか、 ベテランを呼んでリバイバル続編を描かせるとかすれば、 それなりの部数は出るでしょうけどね。でも、それじゃワクワク感が無い。 そういう意味では、この表紙はなんか期待できる匂いがありました。

で、表紙がそういう大バクチだったもんで、 中身も〝傑作か駄作かの2極化の激しい雑誌〟なんじゃないかと思っていたんですが。 意外に(?)。可も無く不可も無く……な作品ばかり。 特に原作つきのマンガはどれもキッチリ〝読める〟ものでした。

『きみとぼく』創刊号における『コジコジ』や、 『IKKI』創刊号の『ドロヘドロ』のような、
「うわナニこれスゲェよコレ来月も買わなきゃ」
と思わせるような、 よくわからんが、ともかくスゴイとしか言いようのないマンガが無かったのがツライ。 ハズレも無いけど、アタリも無いというか。

全体的に〝異能力バトルマンガ without 現代〟が多すぎてちょっとバランス悪い気が。 あと、雑誌の方向が〝SFとファンタジー〟なので、 世界設定の解説が必要なマンガばかりになり、 ちょっと読みづらいです。世界観がカブってる連載もあるし、ややこしい。 まぁ、読みづらいのは最初だけでしょうし、
「逆に言えば1ヶ月じっくり楽しめる」
という苦しいフォローが出来なくもないです。

以下、個々のマンガのと感想

『ロボとうさ吉』 加藤和恵

http://www.sirius.kodansha.co.jp/01.html

遠い遠い未来
ここは太陽から120億キロメートルくらい離れた辺境の未惑星(プラネトイド)

ん?120億キロメートル?近いじゃん! 下手すりゃ太陽系なんじゃねーの? も~、SFなんだからその辺はキッチリ考えてかこうよ~……などと思ったら、

sirius050701.png (C)加藤和恵/講談社
……すみませんでした。私が悪ぅございました。 だって、遠未来って言うから! 遠未来=太陽圏内は近場っていう固定観念があるんですよ。 遠未来の辺境っつーと、銀河系のはしっこ、くらいじゃないと (いや、太陽系は銀河系の中では端の方ですが)

それはともかく、シリウス7月号の中ではこれだけが、
「ひょっとすると傑作になるかもしれないし、風呂敷がたためず大駄作になるかもしれない」
という予測のつかない魅力を持っていました。 他のマンガは、だいたい良作になるかならないかの見当がつくんですけど、 『ロボとうさ吉』に限ってはそれが見えない。 そういう意味では次号以降がもっとも気になるマンガ。 表紙に持ってきたのは、ある意味正解ではないかと。

今後、魅力的な敵が出せるかどうかが勝負の分かれ目かと思います。

『Aventura(アヴェンテューラ)』 翠川しん

http://www.sirius.kodansha.co.jp/03.html

sirius050702.png (C)翠川しん/講談社

実はシリウス唯一の、本格的〝剣と魔法〟系ファンタジーのマンガ。

このジャンルは80~90年代に開拓されつくした感があるので、 最近では直球勝負を避けて通るジャンルなんですけど SFとファンタジーの雑誌なので逃げるわけにはいかんということでしょうか。 画力を買われて難しい仕事を任されたんだな、という印象。がんばれ。超がんばれ。

『時間救助隊 タイマー3』 能田達規

http://www.sirius.kodansha.co.jp/05.html

sirius050703.png (C)能田達規/講談社

地力のある作家によるSFアクションコメディ。 きっちり読めます。読ませます。 う~ん、うん、若手マンガ家はもっと能田兄さんをお手本にした方がいいっすよ。 テクニシャンであることを読み手に意識させない、真の技巧派。 勉強になるっす。

心配しなくても、定期的に続編が載るんじゃないかと思ってます>タイマー3

『DearMonkey 西遊記』 白井三二朗

http://www.sirius.kodansha.co.jp/07.html

sirius050704.jpg (C)白井三二朗/講談社
カラーページを描くべき人にカラーページが与えられる。良い仕事です>編集部。

『ジョバレ』同様、相変わらず〝萌え熱血〟してて素晴らしいです。 西遊記という、手垢がつきまくっているテンプレートがベースになっているのだけが不安材料ですね。

『炎天のいろは』 佐々木ミノル

http://www.sirius.kodansha.co.jp/09.html

sirius050705.png (C)佐々木ミノル/講談社
第一話にふさわしい、雑魚ボス。いかにも雑魚っぽい造形や技がたまりません。

『Double Cross -裏切りの十字架-』 旭 凛太郎

http://www.sirius.kodansha.co.jp/11.html

sirius050706.png (C)旭 凛太郎/講談社
正直、敵の化け物よりこの犬の方が怖い。

下僕がエロい。エロ成分の不足した雑誌なので、このマンガは貴重な存在かも。

『BAROQUE ~バロック~』 小川彌生

http://www.sirius.kodansha.co.jp/13.html

sirius050707.png (C)小川彌生/講談社
今日から使える「ウォーターベッドに誘われたときの断り方」←断らねーよ。

面白かった。実は小川彌生を読むのは初めて。実力のある作家だと思った。

『もえちり!』 堂高しげる

http://www.sirius.kodansha.co.jp/15.html

sirius050708.png (C)堂高しげる/講談社
そりゃ大変だ。九州に存在しない技術が他所にあるわけないからな(棒読み)。

面白かった。しかし、この後どうするんだ?凄まじい出オチ感があるんだが。 とにかく頑張って欲しい。宮崎代表が活躍する日まで。

『幽霊旅行代理店 ソウルメイトツーリスト』 原作:根本新 漫画:ふる鳥弥生

http://www.sirius.kodansha.co.jp/02.html

sirius050709.png (C)ふる鳥弥生/根本新/講談社

予想外に面白かった作品No.1。 失礼ながら、まったく期待していなかったのだけど。

『圏外です♥』 いちば仔牛(UGO)

http://www.sirius.kodansha.co.jp/04.html

sirius050710.png (C)いちば仔牛(UGO)/講談社
なんとなく絵柄から『でんでん姫』(仲村 和美)を思い出した。そんな似てないけど、なんとなく。

ごく普通の高校生、 右京が買ったケータイの画面から、 なんと女の子が出てきた! いまいち理解できていない右京と おちゃめな電波妖精「ゼロ」がまきおこす ドタバタコメディ!

こういうシチュエーションを真正面から描く度胸と根性は凄い。 描ききってるし。すげぇよ、泳ぎきったよ、と。

『0←→1 Rebirth』 山口譲司

http://www.sirius.kodansha.co.jp/06.html

sirius050711.png (C)山口譲司/講談社
ケレン味はたっぷり。

まだプロローグ、といった感じ。 ストーリーは始まってないも同然で、なんとも言いようがない。 でも次回は気になる。さすがに上手い。

『ユウナギレクイエム~僕と彼女の復讐記~』 晴瀬ひろき

http://www.sirius.kodansha.co.jp/08.html

sirius050712.png (C)晴瀬ひろき/講談社
今風の絵柄が心地良いです。展開にご都合主義的な部分が多少あったけど、気になるってほどではなかった。

『ぼくと未来屋の夏』 原作:はやみねかおる 漫画:武本糸会

http://www.sirius.kodansha.co.jp/10.html

sirius050713.png (C)はやみねかおる/武本糸会/講談社
キッチリ面白いです。面白い原作を選んだのだろうな、という印象。

『夏の魔術』 原作:田中芳樹 漫画:ふくやまけいこ

http://www.sirius.kodansha.co.jp/12.html

sirius050714.png (C)ふくやまけいこ/田中芳樹/講談社

原作は読んでないけど、このコンビなら鉄板で面白いだろうと思っていた。 鉄板で面白かった。 ただ、『テレパシー少女「蘭」』とテーマが微妙にかぶっているのが気になった。 たまたま今月号だけ……だといいのだけど。

『テレパシー少女「蘭」 ねらわわれた街』 原作:あさのあつこ 漫画:いーだ俊嗣

http://www.sirius.kodansha.co.jp/14.html

sirius050715.png (C)いーだ俊嗣/あさのあつこ/講談社

面白かった。 ただ、『夏の魔術』とテーマが微妙にかぶっているのが気になった。 たまたま今月号だけ……だといいのだけど。

『龍眼 -ドラゴン・アイ -』 藤山海里

http://www.sirius.kodansha.co.jp/16.html

sirius050716.png (C)藤山海里/講談社
画力がある。それは素晴らしいことですよ。

付録

小説は読んでないです。すみません。 「夢枕獏×田中芳樹」の対談は読みました。なかなか興味深い内容。 小冊子は紛失しやすくて、保存が面倒っちいのでやめてもらいたいなぁ。

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