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お知らせ/自著物解説『くつがえし正雪』 | 08.08.27 (水)

『くつがえし正雪』について

コミック乱 2008 年十月号(2008-08-27 発売号)に掲載されました。よかったら読んでください。よくなくても読んでください。選択肢はひとぉーつ!さぁ行けーい!

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江戸前期に乱を起こした二人(天草四郎、由井正雪)は、どちらも史料に乏しくて困るような、好き勝手に描けて嬉しいような、面白い題材です。

どちらも乱を起こすまでは無名だから足取りは辿れないし、 乱を起こしてからは、死ぬまであっという間でエピソードが少ない。困ったもんです。

さすがに江戸後期の大塩平八郎は前車の覆轍を戒めとしたか、 たっぷりエピソードを残してくれました。えらいっ。ちがうか?ちがうか?

3ページ目の嘘漢文。代名詞の〝それ〟にあたる漢字は本当は〝其れ〟を用います。〝夫れ〟と書いた場合は〝そもそも〟という意味であり文頭にしか置けないはず。ギャグのためにわかっててあえて〝夫れ〟と書いてます。

自分で把握してる漢文的間違いはそのくらい。ほかに間違いがあったら、それは素で間違えてるとお考え下さい。 高校三年間、漢文のテストの結果が赤点じゃなかったためしがない(笑)←ヘラヘラ笑ってんじゃねーよ自分。

作中の由井正雪の兵法ですが、 『金井正教軍法書』からの引用(表現は多少変えました)で、この本に紹介されている由井正雪の兵法術には由井の署名があるのだけど、おそらく戯書だろうと言われています。

由井正雪の兵法がどういうものだったのかが書き記された、信頼にたる史料は無いみたいですね。 楠木正成の楠流(南木流)の流れを汲むゲリラ戦術だったらしい、ということくらいしか伝わってない。

兵法家として実力はどうだったんでしょうね。 頭は良かったみたいですけど、実戦経験はまったく無いわけですからねえ。 ひととおり伝記を読んだ限りでは、子弟が増えすぎて引っ込みがつかなくなって担ぎ上げられてしまった西郷隆盛型の破滅パターンのように思えましたが。む、西郷の方が後か。

ネーム初稿ではいいオチが出ず、
「あの由井小雪が最期の一人とは思えない……」
とかなんとかセリフがあって、由井正雪が口から放射能血反吐をまきちらす……というゴジラのパロディで落ちにしてたんですが、担当氏からNGが出ました。

そのあとけっこう二転三転したんですけど、 最終的にいいオチが出たと思います。担当氏の追い込み漁の上手さに敬服。

この原稿は八割方、ロットリングでペン入れしてみました。 元々ミリペンだったんで筆致は淡白なほうだったんですが、 よりそれが強まって淡白すぎる気が……。 これからも主線をロットリングで描くべきかどうか悩んでます。

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