エッセイ:『園芸家 12 カ月』感想

エッセイ:『園芸家 12 カ月』 カレル・チャペック

現代ならさしずめ『園芸オタク 12 カ月』という邦題になったであろう、 チェコの園芸オタの1年をおもしろおかしく記したエッセイ集。 作者は『 R.U.R 』『山椒魚戦争』で有名なカレル・チャペック

数年前に近所の図書館で最初の1章をパラ読みして、 あまりに面白かったので借りずに 〝そのうち買って読むべき本〟 扱いにしていたのを、ようやく買って読みました。

なんというか、国がちがってもジャンルが異なっていても、オタクの生態は変りませんね!

『園芸家 12 カ月』でチャペックの記す園芸家は、 冬はカタログに首っぴき。 春は育てた花を仲間に見せびらかし、 夏は天気について仲間と愚痴り、 秋は肥料について仲間と議論する。 学名にこだわり、植える場所がもうないのに新しい種・株・球根を購入し、 庭が飽和状態だというのにレイアウトを思案……

おそらくチャペック自身が園芸オタだったのでしょう。 そうした病膏肓に入った人間の様子がおもしろおかしく愛をもって書かれています。 古いヨーロッパらしい上質のユーモアを感じました。

ひとこと難を言えば多少、同ネタの使いまわしが多い点。 そのせいで、最初の章を読んだときに受けたほどの衝撃は無かったです。

あと、1930 年ごろの、チェコでの園芸についての本ですから、 日本での園芸に参考になる点は少ないと思います。 実用書的な価値を期待するのは間違いでしょう。

挿絵も良い

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表紙絵および挿絵はチャペックの兄・ヨゼフによるもの。 これが実に暖かい絵でいいんですよ。

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ここはシェアと拡散の店だ。どんな用だい?

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