2012 夏のひとり訪城の旅(前編)

忙しいを口実にしてたらいつまでも書けないので、ちょっとづつ追記しながら更新していきます。
追記しました(2012-08-13)
追記しました(2012-08-21)
追記しました(2012-09-17)
追記しました(2012-09-22)

ダブルタイガーの取材

私的に描いている藤堂高虎と加藤清正のマンガ、 『ダブルタイガー』(ブクログのパブー)の 取材を兼ねて、直近でマンガに描くことになりそうな城や地域を見に行くことにした。 もちろん相変わらずの赤貧なので、18きっぷで。

4日に出発して9日に戻ってくる予定だった。 家を出て数分後、いきなりデジカメを忘れたのに気づいて取りに帰って、 最初の電車 — 品川駅の始発に乗るための最寄駅からの終電 — を乗り過ごした。 すごすご帰った。

予定が一日ずれたため、一週間予報では二日目の目的地の天気が 50% ~ 90% の確率で雨になってしまった。 しかし、この機を逃したらしばらく行けるチャンスが無さそうなので、翌日に出発した。

品川駅で始発待ち

いろいろあって、大垣夜行がもう値段的においしくないのと車窓風景を楽しみたかったので 品川からの始発で出発……するために、品川で夜明かしした。

 高山神社(品川駅前)

神社があるんだな。ここで野宿もいいな…と思ったけど、賽銭泥棒と間違われて通報されたらかなわん。

 品川駅高輪口

品川駅高輪口。

 品川駅港南口

品川駅港南口。東と西で全然違う駅のようだ。

 品川駅港南口の地蔵

品川駅港南口の地蔵。特に説明版とかも無く、道端の鎮守を誰も撤去できずそのまま残ったという感じか。

このあとファミレスで食事して、始発まで3時間、軽く野宿した。

昨年の 12 月には一人しか見なかった始発待ち野宿サラリーマンも、 夏なのでたーくさんいた。風の通る涼しい場所は既に占拠されてた。 おまえらは猫か。野生か。コンクリートジャングルか。

私は港南口の駅前ロータリーのあたりで寝ました。交番が近くにあるので安心♪(アテにすると油断が生まれるぞー>自戒)。 まぁ、夏なのでそこそこ寝られますな。ヤブ蚊を無視できる強靭な精神力さえあれば。

一日目:2012-08-05

 品川駅にて

品川駅にて。そんなこと書くから登りたくなるんだろーが!何も書いてなければ登ろうなんて発想もしなかったのに……

 東海道線始発。品川駅を出発

これに感銘を受けてマネしたくなったんだけど、 私は基本的にペットボトルは買わないし……と悩んだあげくの都こんぶ。 迷走して間違った結論に至ったと反省している。

最初の目的地、JR河瀬駅

 能登川あたりだろうか

……を、通過してしまった。あの向こうに見える山に行きたかったのにぃぃぃぃ。

18きっぱーのいつものくせで、習慣のように新快速姫路行きに乗ってしまったのだった。 降ろしてぇぇぇぇぇ。写真はたぶん、稲枝とか能登川とかそのあたりから撮ったものだと思う。

そんなわけで、ちょっと行き過ぎて戻った分 30 分ほど予定より遅れて、目的地の河瀬駅に到着。

『ダブルタイガー』の作中で描いた通り、 加藤清正の最初の正室である山崎片家の娘の実家(近江山崎山城)と、藤堂高虎の生地(滋賀県甲良町在士)は 5km と離れていない。 その両方を訪ねるのが初日の目的だった。

到着が遅れたので、しばらくバスは来ない。まず、甲良町を見てから山崎山城という予定だったが、 しかたないので先に山崎山城へ向かった。徒歩で。

  →残念な公園化をされた城址 近江国山崎山城 | 桝席ブログ

山崎山を後にして

山崎山から河瀬駅へ戻る 2.8km くらいの道のりも徒歩。炎天下。 帽子は着用していたけど、水筒はとうにカラでさすがに熱中症なりかけでクラクラしてきた。

…ので、目に付いた JA 東びわこに避難。飲み物ときゅうりを買った。

 甲賀のお茶

甲賀と聞いて、お茶が美味しそうだとも不味そうだとも、どちらのイメージもわかない。

上で基本的にペットボトルを買わないと書いたけど、 熱中症だとか脱水症状だとかをおこしかねない状況は、 「基本的に」の適用外。

 きゅうり(品種不明)

見慣れないきゅうりがあったので買ってみた。これが加賀きゅうりというやつか……?とその場では思ったけど、いま検索したら、どうやらちがうようだ。

 きゅうり(品種不明)

ふつうのきゅうりの3本分くらいでこの値段。相場は知らないが安いと思った。

 きゅうり(品種不明)

熱中症対策に塩は携帯していた。しかし、皮が厚い。無理すれば皮ごと食べられなくもないけど、それは大変おいしくない。ナイフも無く、むりっこしゃりっこ持って生まれた歯だのなんだので食べあぐねながら、なんとか食べた。でも 3/4 食べて満腹になり、残りは土に帰した。お百姓さんごめんなさい。

 白鷺のコロニー

シラサギのコロニーがあった。さすがの湖東平野。

 河瀬駅のちかくで

JR西日本の電車は宇宙刑事っぽいデザインの車両が多いと思う。

駅へ戻った。ここまでで歩行距離トータル 6km 。

休日ダイヤで甲良町行きのバスがしばらく来ないのを確認し、タクシーで甲良町まで行った。 3km ちょいで歩けない距離じゃないんだけど、もう午後3時を過ぎてたから。 ついてから迷う可能性もあり、日没で写真が撮れなかったら意味がないから。 あと体力温存も。

甲良町役場までタクシーで 1,000 円くらいかと思ったら、1,800 円くらいした。 東京からここまで18きっぷ一回分(約 2,300 円)で 400km 以上移動し、駅から甲良町までの 4km に満たない距離に 1,800 円……なにか釈然としない。

……で、甲良町役場前に到着。GPS ロガーの電池が切れたのに気付かず、せっかく歩いたのにここからログは無し。

  →藤堂高虎の生地へ行った | 桝席ブログ

初日だから体力を残してあまり歩かないつもりだったのに、いきなり 10km 超える距離(たぶん)を歩いてしまった。

 犬?猫?ドラゴン?

歩いてこそ撮れるネタは多々あるんだけどね……。

 夏の夕暮れ

この写真を見るたび、この日の暑さと疲労を私は思い出すのだろう。

 飛び出し棒や

滋賀県は飛び出し坊やが特に多いと聞いたけど、本当に多かった。はじめは面白がって撮ってたけど、すぐに飽きてしまった。それでも、二十枚くらいは撮ったかな。

 飛び出し坊や

これはこわい。

見てるうちに、これっていわゆるそういう団体の利権が絡んだアレなのかなーとか思ったりして、 証拠はなにもないけどイヤ~な気分になってしまったり。 あああ見えない誰かと戦ってるよ>自分。

 JR河瀬駅

日没後は写真が撮れないので移動時間。

 明石城と明石駅前オブジェ

城の見える駅、明石駅到着。しかし明石城は今回の目的地ではない。 いちおう、城址公園の入り口までは行ってみたが。

明石は二番目の目的地からはけっこう離れてるんだけど、 シャワー完備のネットカフェがある街を選んだ。ずいぶん歩いたから。これにて一日目終了。

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二日目:2012-08-06

明石で一夜を明かした。  ……ごめんなさい(悪いと思うなら書くな)

ネカフェにはワイドマットブースなるものがあって、これがカプセルホテルの寝床程度には足を伸ばして横になれる長さがあって快適だった。かなり疲労回復。

いったん、神戸に戻ってそこから三木市へ向かう。 そう、二日目の最初の目的地は二年半という長期の籠城戦となった三木合戦の舞台、秀吉による「三木の干殺し」で有名な三木城である。

いっそ、城址公園で野宿すりゃ時間を有効に使えるなぁ…と思ったけど、 まぁ、いろいろ考えてやめにした。主に体力的な理由で。

 ゆめのしあわせのむら

ゆめのしあわせのむら。クレヨン王国の続編である(大嘘)

神戸電鉄新開地駅を探して少し迷った。 「神鉄新開地駅」の表示が「神戸電鉄」のことだと思わなかったからだ。 神鉄とは神戸市営地下鉄みないなもののことで別の駅だろうと誤解した。地下鉄駅だと思ってなかったのだ。 神戸電鉄有馬線は基本的に地上を走るけど、神戸電鉄新開地駅は地下にあったのだった。

 神戸電鉄有馬線 丸山-鵯越間

神戸電鉄の車窓風景は実に良かった。山・ベッドタウン・山・ベッドタウン……のくりかえし。山間を縫うように走り点在する中規模都市をつないでいく。夜景もきれいなんだろうな。

 ナメラ商店街

三木市に着いた。これはナメラ商店街のアーケード。ここの隣の丘陵の上に三木城址がある。ナメラ《滑原》……なんだか大怪獣みたいな名前で良い。

  →城址に残る近代建築が素晴らしい。播磨国三木城 | 桝席ブログ

予定で「二年半」と書いてしまったけど、勘違いだったらしく正しくは1年と10ヶ月だった。

 とびだし注意

とびだし坊やも近江と播磨ではずいぶん芸風がちがう。

 頭の家

頭の家。まぁ、たしかに。

秀吉に見捨てられた城、上月城へ

ひととおり、三木城周辺を見終えて、ふたたび三木上の丸駅。

 神戸電鉄粟生線 三木上の丸駅

いや、ほんとう、良い駅。田舎すぎず都会すぎず。

電車を待つ男子高校生5人くらいが仲良くしゃべりながら、それぞれ思い思いのソシャゲにふけるというのも、10 年前には考えられなかった風景だ。ポケモンやらで対戦じゃないのな。 ボタンを押すだけで進むソシャゲは日常会話をしながらゲームもできる。これはでかいよなー。


さて、次の目的地の上月城へは、まず神戸電鉄で粟生駅まで行き、 加古川→姫路→上月駅へと乗り継いでいかねばならない。

 粟生駅にて

粟生《あお》駅では、あおい電車がやってきた。aoh…

加古川を渡り、姫路駅で天空の白鷺を眺め、姫新線で北上。 そのまま上月まで行ければいいのだけど、残念ながら佐用駅で乗り継ぎの待ち時間が小一時間。

駅から 600m のところに「佐用の大イチョウ」なる巨樹があるということだったので、 待ち時間を利用して見に行った。

 佐用の大イチョウ  佐用の大イチョウ

それがこちら。なるほどでかい。御神木。

 佐用の大イチョウ

鉄ちゃん的にもグッドな撮影ポイントらしい。この構図の観光用写真があった。その写真では特急を撮っていたけど。

そんなこんなで、上月駅に着いたのは 16:00 頃だった。

上月城。三木合戦を語る上で避けては通れない城だ。播磨攻略のため秀吉が落とし、尼子氏再興をかけた尼子勝久が入城した。しかしすぐに毛利の大軍に包囲されてしまう。三木城攻略に専念せよという信長の命令もあって秀吉も撤退せざるをえなくなり、ここに尼子氏が滅んだのであった……という城。

……が、もともとは赤松氏が築城し、山名氏と攻防をくりひろげた城なのである。 たまたま他所者が籠城してそこで滅んだだけで、話題をぜんぶ持ってかれた(赤松氏にとっては)くやしい城とも言える。

上月城を前に撤退した件

 秀吉陣のあった高倉山

こちらは秀吉の陣城があった高倉山

 上月山

上月城(上月山)遠景。

この上月城のふもと、上月歴史資料館の隣りに大庄屋・大谷家の屋敷があり、道筋に立石孫一郎の碑が立っている。

 立石孫一郎 碑

  →立石孫一郎 とは – コトバンク

この大庄屋大谷家の長男であり、のちに立石孫一郎と改名したこの男は尊皇攘夷思想に染まった長州藩の維新志士だ。『風雲児たち』に登場してるかどうか確認してないのでわからない。

かなり過激な尊皇攘夷派だったらしく、長州藩のやり方では我慢できなかったのか、奇兵隊を脱退すると勝手に仲間を集めて倉敷代官所や備中浅尾陣屋を襲撃した。そして長州に逃げ帰るも、頼った長州藩から面倒はごめんとばかりに射殺されたという、悲劇の……というか、たとえ志を同じくする仲間であっても考え無しに戦闘を開始して余計な敵を増やすバカは見捨てられるという見本のような人物である。

上月城について調べると、まず確実にセットになって出てくる情報だ。

 上月歴史資料館

上月歴史資料館。城を登る前に、ここで荷物を預かってもらおうという魂胆だった。 が、16:00 閉館で、時刻はとっくに 16:00 を過ぎていたのだった。

そのへんの軒下に荷物を置いていっても 不心得を起こす人などいなさそうな、のどかな町ではあったけど、 それは勝手な決め付けだろうと思い直した。さりとて重い荷物を背負って登山はしたくない。

 杖

たいして高い山ではないはずだが、杖があるということは杖が必要な山道だということだろう。

今にも雨が降りそうな空模様で、写真を撮るのにもあまり良いとはいえない。防水デジカメは持っていたけど。

だいぶ疲労がたまってた。そして3日目にはこの旅の目玉で日本三大山城の一つ、備中松山城を予定していたから無理はしたくなかった。

電車の時刻も気がかり。この日のうちに岡山まで行かねばならない予定。

虫除けスプレーをものともせず襲い掛かってくるヤブ蚊

などなどの理由で、残念ながら登城せず撤退を決めたのだった。

羽柴秀吉の心境であった。

尼子再興に尽力した山中鹿之介は
「願わくは、我に七難八苦を与えたまえ」
と天へ祈ったという。私は駅へ向かいながら
「願わくは、我から七難八苦を取り払いたまえ。返す返す。マジ返す。要らんから!要らないから!」
と、小声でつぶやいた。

美作《みまさか》いいね

 カエル撮りに夢中

上月の子供は 3DS よりカエル獲りに夢中。

 豆乳ソフト 道の駅 上月駅

予定より1時間早く駅に戻ってしまったので、道の駅で豆乳アイス。

やはり雨が降ってきた。 事前の天気予報ではこの日の降水確率が 70% くらいだったのだけど、 幸い降られたのは鉄道での移動中や休憩中ばかりであった。ツキがあった。

そして、姫新線で津山へ。美作という土地は宮本武蔵の出生地の有力候補だけれども、 なるほどああいう山猿が育ちそうな山深い土地で、車窓風景が実に素晴らしかった。

 万能トンネル  万能トンネル  万能トンネル  万能トンネル  万能トンネル

実に素晴らしかった。

 東津山あたりではないかと思う

実に素晴らしかった(3度目)

 津山市 吉井川

津山市についた。乗り換え時間が一時間弱。すこしブラブラした。

 津山城

津山城も吉井川の対岸から眺めた。あんま言いたくないけど景観が……うーん

 津山駅

こんなのなくても津山のこと、小京都だと思ってるから……

 岡山駅前にて

岡山到着。ドット画に、つい反応してしまった。

後編に続く
2012 夏のひとり訪城の旅(後編) | 桝席ブログ

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